GENTEMSTICK

15年以上前に、GENTEMSTICKとの出会いがあった。当時のスノーボードシーンは大量生産、コンピュターシェイプ、またスケートシーンからのスタイルが色濃く反映され、派手なグラフィックに3D系のアクションの全盛期。私のSNOWSURFIN仲間たちも、皆サーフィンだけへと戻っていった。

30年近く前にSNOWBOARDに出会い、その自由度は、ボードデザインもスタイルもサーフィンとシンクロしていた。海で、ともに笑い合えた友と、山でも同じように分かち合えた。数名だけがそのすべりにサーフィンを見出し続けていた。だが毎年発表されるボードは、自由度を失い、代わりに安定感と数字通りのカーブを強いられるデザインだった。

そんな時、たった4機種しかなかったがGENTEMSTICKが発表された。TTモデルを見て、触り、傾け、感じ、また感動を得られるであろうことはすぐに分かった。GAIAでも、私と長年SNOWBOARDを続けていたもう一人だけで始まった。忘れかけていたダイレクトな反応、エッジトゥーエッジの切り返しの爽快さ、WALLでのトップアクションのキレ、自分の思い描くラインを自分の足の裏から感じる感動がそこにはあった。

来期モデルのLINEUPをみると、あらゆる体重、体格、スキル、スタイルに対応できるだけのモデルが揃っている。FLATCAMBERからACCELCAMBER、FISHTAILからROUNDTAIL等々、長さ、幅も充実している。まだまだアイデアは尽きないであろうが…。また、製品のクォリティーは日本、いや世界一と言っていいだろう。MADE IN JAPANは、熟練の職人たちによって作られ、もはや最高級の工芸品と言っても過言ではない。そして何より、その領域まで滑り込んだライダー達にはこの上ない、最高の相棒である。


GENTEMSTICKを選ぶとき、決して流行で決めたり、自分の力量を超えて選ぶべきではない。そのライダーのスキルはもちろんだが、ホームバーン、スタイル、これからの感動をその人なりにどう得たいか。どう滑りたいか、どこまでも深く深くターンがしたいのか、鋭角なリップをしたいのか、どれくらい行けるのか。様々な条件下のカスタマーによって選ぶSTICKは変わることであろう。数あるモデルの中から今の貴方にしっくりくるものを勧められたら、嬉しい限りである。